お仏壇選びのポイントとお手入れ方法

お仏壇選びのポイント

お仏壇って何?

お仏壇は小さな寺院とも言われ、その起源のひとつは魂棚(たまだな)にあるとも言われます。

小さな寺院と言われるのは、お仏壇の中心に仏像を安置するからです。
お寺にいくとご本尊として仏像が安置されていますが、仏壇は寺院を小型化したもので、真理に触れる場所としての役割を果たします。

魂棚とは、ご家族や祖父祖母、さらにはもっと古いご先祖様の魂をお祀りする場所という意味です。
それはあなたの命(魂)のルーツを教えてくれる場所であり、あなたの命もやがて子孫のルーツになることを教えてくれる場所ともなります。

お仏壇を購入する「時」はご縁によって生まれます。
法事・新築・改築もご縁ですし、巡りくる死もまたご縁となります。
お仏壇は亡き人やご先祖様、そして御仏との語り合いの場所となります。
私たち日本人はそのような場所を家庭内に持つことで、人生の悲しみや苦難を乗り越え、希望を持ちながら、幸せを語り続けてきたのです。

私どもは皆様の心に寄り添いながら、お仏壇のことを語りたいと念じております。

宗派って何?

お仏壇をお祀りする時、当店ではお客様の宗派(宗旨)を確認させて頂いております。それは宗派によりご本尊やお仏具のお祀りの内容が異なったり、お仏壇そのものが異なる場合があるからです。

宗派は教えの内容の違いによって生まれたものです。教えはお経(経典)の違いから生まれ、お経の理解の仕方によって生まれ、さらに修行方法の違いによって生まれてきました。

江戸幕府では全ての人がどこかの寺院に属するようにと決め、自分の家が属している寺のことを檀那寺(だんなでら)と呼び、その寺に属している人々のことを檀家(だんか)と呼ぶようになりました。この制度のことを檀家制度と呼びます。つまり、みなさんの属している宗派は、ご先祖様がどこかの寺院に属することで決められたものです。それは一種不思議な巡り合せとも言えますが、宗派の教えに触れ、宗祖の言葉を知ることが、皆さんの人生を支えることもあるはずですよ。

お仏壇の価格は?

お仏壇の価格は、素材・技法・産地などによって異なります。ですから同じように見えるお仏壇でも大きな価格差が出る場合があります。当店はそうした中で、お仏壇の価値をお伝えするようにしています。価格内容についてご不明の点があれば、遠慮なくご質問下さい。

お仏壇は樹の命を根本に作られています。お仏壇によっては樹齢千年、二千年という永い命を持つ樹を材料とすることもあります。

また、漆はお仏壇を美しく飾ると同時に、お仏壇そのものを包み込みお仏壇の永い命を支える神秘の塗料となります。

高額なお仏壇は、お仏壇そのものが永い時の旅に耐えることができるような素材が選ばれ、伝統的な技法を駆使して作られています。

一方、現代は様々な素材、新たな技法などが登場しています。また、産地も国内外に広がっています。当店では皆様のご要望にお応えしながら、様々な製品をご提案申し上げます。

祀り方とお手入れ方法

お仏壇の祀り方は?

お仏壇の中心となるのは須弥壇(しゅみだん)と呼ばれる場所で、そこにご本尊をお祀りします。また、お仏壇には亡き人やご先祖様そのものである位牌をお祀りします。

そして花を生け、火を灯し、香をたき、ご飯やお茶などをお仏壇の中に供えます。それはご本尊や亡き人、そしてご先祖様と共に生活することを意味しており、仏教では「供養する」と言います。

お仏壇にはお仏壇本体の他、ご本尊となる仏像、亡き人やご先祖様のお位牌が必要となります(位牌は宗派によっては用いない場合もあります)。また、お線香をたく香炉、お花を生ける花瓶、蝋燭を灯す燭台などが必要となります。香炉・花瓶・燭台のことをお仏具(ぶつぐ)と呼んでいますが、この他のお仏具としてはリンなども必要となります

私たちはお仏壇をお祀りし、お香をたき、花を生け、蝋燭に火を灯すという行為の中で、ご本尊や亡き人、ご先祖様が私たちを見守ってくださるということを実感できるようになります。

お仏壇を安置する場所は?

伝統的には、例えば西向きの方向にする場合は極楽浄土の方向となりますし、東向きにすれば陽が昇る方向ということになります。西向き、東向きは多くの宗教施設が採用している方向です。また南に向けば、そこは家族の集まりやすい居間やリビングであることが多いでしょう。住宅事情によっても変わりますが、手を合わせやすい場所が良いと言えます。

お仏壇のお手入れ方法は?

日頃は毛バタキでほこりを払ったり、柔らかい布でやさしく乾拭きして下さい。

金仏壇の場合は、金の部分には触れないで下さい。(金のはがれ変色の原因となります)

長年の汚れがたまってしまったら、お仏壇専用のクリーニングを行うと、見違えるほどの輝きを取り戻します。